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テーマ

●ウイルスの未知のしくみに挑む、
ウイルスの働きを探求する

ミクロなウイルスの世界は研究すればするほどその奥深さに驚くばかりです。当研究室ではその醍醐味を味わいながら、ウイルスの基礎研究の探究を続けています。
研究テーマ1: 呼吸器ウイルス感染の病態および病原性解析
研究テーマ2: ウイルスの分子疫学と進化過程

●フィールドはつながっている 
~地域から世界へ、世界から地域へ~

当研究室のフィールドは、地元の仙台から海外まで広がっています。それぞれのフィールドで得た研究結果は互いに影響し合い、新しい知見を生み出しています。
研究テーマ3: 呼呼吸器ウイルス・消化器ウイルスのモニタリング
研究テーマ4: 海外の感染症のフィールドリサーチ

●ウイルスの脅威を克服する

人類の歴史は感染症との闘いと言えます。しかし、ようやく人類がたどりついた感染症の正体がわかってから、まだ1世紀しか経ていません。当研究室では、人類を感染症の脅威から守る一端を担うことを目的として、研究をすすめています。
研究テーマ5: 感染症疫学と感染症流行時の公衆衛生対策

進行中のプロジェクト

●新興・再興感染症研究基盤創生事業
(海外拠点研究領域)Japan Program for Infectious Diseases Research and Infrastructure

課題名:
フィリピン研究拠点における感染症国際共同研究  【日本医療研究開発機構(AMED)】
International Collaborative Research on Infectious Diseases using Collaborating Research Center in the Philippines

終了したプロジェクト

●感染症研究国際展開戦略プログラム 
Japan Initiative for Global Network on Infectious Diseases(J-GRID)

課題名:
フィリピン感染症研究拠点における
国際共同研究の推進 
【日本医療研究開発機構(AMED)】
International Collaborating Research on
Infectious Diseases in the Philippines
概要:
 東北大学大学院医学系研究科は、2008年、「感染症研究国際ネットワーク推進プログラム(Japan Initiative for Global Research Network on Infectious Disease: J-GRID)の一環としてフィリピン熱帯医学研究所(Research Institute for Tropical Medicine: RITM)に「東北大学・RITM新興・再興感染症共同研究センター(フィリピン拠点)(Tohoku-RITM Collaborating Research Center on Emerging and Reemerging Infectious Diseases)を設置した。2015年より、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)「感染症研究国際展開戦略プログラム(J-GRID)」に移行され研究を継続している。基礎微生物学および公衆衛生学の観点より感染症をコントロールする為の科学的データを示す事を目的として掲げ、RITM駐在の日本人研究者が中心となり、RITM研究者および現地保健行政担当者とともにフィリピン各地で新興・再興感染症研究を行っている。

東北大学・RITM新興・再興感染症共同研究センター(フィリピン拠点)
【リンク】
東北大学-RITM 新興・再興感染症
 共同研究センター

感染症研究国際展開戦略プログラム(J-GRID)

● 独立行政法人日本学術振興会
研究拠点形成事業
(B.アジア・アフリカ学術基盤形成型) 
Core-to-Core Program

課題名:
アジア・アフリカ地域の小児急性呼吸器感染症
対策のための研究ネットワーク形成
Establishing Research Network for Control of Childhood Acute Respiratory Infections in Asia and Africa
概要:
 世界では、小児肺炎を含む小児呼吸器感染症が乳幼児死亡の主な原因の一つであることが知られている。当研究室では、2008年よりフィリピンにおいて小児肺炎の研究を様々な角度から重ねてきた。そこでわかったことは、RSウイルス(RSV)などのウイルスが対策において重要な位置を占めていること、多くの患者が医療機関を受診していない実態があること、プライマリーケアの現場ではパルスオキシメーターが有用であること、その他さまざまな社会的要因が関係していることである。
 本研究では、独立行政法人学術振興協会(JSPS)の支援を受け、フィリピンに加え、新たにインドネシア、カンボジア、ザンビアでも研究ネットワークを形成していく。これらの国々の現地の研究者をパートナーとし、フィリピンで得た研究成果を発展させながら、地域を広げて肺炎による乳幼児の死亡率の低下を目指した研究を行う。各国でパイロット研究を開始し、小児肺炎の基礎的データの収集・解析をし、各国の共通あるいは固有の課題を洗い出し、死亡率低減を阻害している原因を突き止めていく。

独立行政法人日本学術振興会 研究拠点形成事業
【詳細はこちらから→】

【リンク】

日本学術振興会(研究拠点形成事業)

●地球規模課題対応
国際科学技術協力プログラム
Science and Technology Research Partnership for Sustainable Development(SATREPS)

課題名:
小児呼吸器感染症の病因解析・疫学に基づく
予防・制御に関する研究 
【日本医療研究開発機構(AMED)
/国際協力機構(JICA)】
Comprehensive Etiological and Epidemiological Study on Acute Respiratory Infections in Children: Providing Evidence for the Prevention and Control of Childhood Pneumonia in the Philippines
概要:
 本研究では、フィリピンの小児において重症呼吸器感染症の重症化因子をさまざまな角度から包括的に明らかにすると共に、重症化阻止、特に死亡の軽減につながるような、より有効な診断、治療および予防方法を確立することを目的としている。
 研究の実施に当たっては、我々が先行研究を行なったレイテ島タクロバンをモデルケースとし、フィリピンの地域格差を考量したうえで同様の研究サイトを4カ所(レイテ島タクロバン、ビリラン島ナバル、パラワン島プエルトプリンセサ、首都圏アラバン)設置している。これらのサイトの中核となる病院の小児科入院患者を対象として重症呼吸器感染症のウイルス・細菌等の病因およびその他の重症化因子の詳細な検討を行なう。また、外来患者をも対象とする事で、より軽症の患者からの病原体検出も試みる。また、患者の受診行動(Health Seeking Behavior)を解析した上で、病院だけでなく地域のヘルスセンター(Rural Health Unit)や保健師による家庭訪問などを含め地域における呼吸器感染症の全体像を明らかにしていく。このような包括的な解析をした上で、研究期間後半ではどのような対策および治療が重症呼吸器感染症による死亡を減らすのに最も効果的であるか介入研究を通じて行なう。

小児呼吸器感染症の病因解析・疫学に基づく予防・制御に関する研究
【リンク】
東北大 SATREPSホームページ
地球規模課題対応国際科学技術協力事業(SATREPS)

●戦略的創造研究推進事業
(チーム型研究) 
Core Research for Evolutional Science & Technology(CREST)

課題名:
研究領域:持続可能な水利用を実現する
革新的な技術とシステム
 【科学技術振興機構(JST)】
研究課題名:迅速・高精度・網羅的な病原微生物
検出による水監視システムの開発
Innovation of water monitoring system with rapid, highly precise and exhaustive pathogen detection technologies
タスク名:水監視による感染症流行検知
システム構築
研究代表者:大村達夫(東北大学大学院工学研究科 教授)
主たる共同研究者:押谷 仁
概要:
 地球温暖化に伴う気候変動により、本邦における感染症流行時期は変化してきている。「冬期乳児下痢症」と言われていたロタウイルス感染症はむしろ春先の感染症へとなりつつあり、これまでの医学的常識を覆す変化を来している。臨床医の経験則からの診断も困難になってきており、感染症動向調査の重要性が再認識されてきている。しかし、現行の感染症動向調査では不顕性感染者(病原ウイルス発生源となる)を把握できない、検査や集計に数週間を要するといった問題があり、流行発生早期における迅速な対応が困難である。一方、感染症発生直後に感染者の糞便や吐瀉物中に病原微生物が排出され、それらは下水として処理施設に集積されることから、水中の病原微生物濃度を監視することで、感染症流行をいち早く検出することが可能となる。
 本課題では、水監視システムをもとに、感染性胃腸炎の流行をより早期にかつ正確に把握できるシステムの開発、提案を行う。
【リンク】
持続可能な水利用を実現する革新的な技術とシステム
戦略的創造研究推進事業 (CREST)